韓国クラブvsフィリピンパブ-裏人脈どうしの確執!-最恐最悪はこいつらだ!!

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韓国クラブvsフィリピンパブ-裏人脈どうしの確執!-最恐最悪はこいつらだ!!

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韓国クラブサーガ

なかぞの 0 3,947 2020/03/12
以前、私は 【全員裏稼業】ヤクザ、闇金、売春、悪徳行政書士。韓国クラブの裏側に跋扈する怪しい人脈! というコラムで、韓国クラブにまつわる裏話を紹介しました。
今回はその続編というかたちで、さらに裏側の出来事を書いてみたいと思います。

韓国クラブvsフィリピンパブ

【全員裏稼業】ヤクザ、闇金、売春、悪徳行政書士。韓国クラブの裏側に跋扈する怪しい人脈!』の舞台となった韓国クラブ「L(仮名)」と同じ大阪のN町に、フィリピンパブ「P(仮名)」という店がありました。
じつは両者のあいだには確執があり、それがもとで、のちにある事件が起きてしまうのです。

当時、「L」のママは元ヤクザの旦那と新築の一軒家で暮らしていました。不動産関係の仕事をしている旦那はかなり羽振りがよく、高級車を乗り回し、夜な夜な高級クラブに足を運ぶ生活を送っていたようです。車は数年おきに乗り換えていて、私が知っているかぎりでは、レクサス、ポルシェ、メルセデス、BMW…これらは夫婦の共用だったようですが、他にも旦那専用のハマー、ママ専用のメルセデスや国産高級車なんかもありました。

ママ夫婦の家にはフィリピン人のメイドの女がいたのですが、これがちょっとばかり手癖の悪い人物で、ママや旦那の財布からこっそり金をくすねていたようなのです。
それに気づいた旦那が、財布の中の紙幣に小さな印を付けておき、それを盗んだメイドに証拠を突き付けて言い逃れできないようにしたのです。

ところが、旦那とママに問い詰められたメイドは開き直り、「どうぞ警察を呼んでください」と言ったのです。じつはこのメイドの女性は不法残留者(オーバーステイ)で、そのことをママや旦那は知っていました。しかも、ママはこのメイドを「L」のホステスとしても雇っていたのです。

もしメイドを警察に突き出せば、ママと旦那も不法就労の助長で逮捕されてしまうかもしれません。メイドはその弱みにつけこんだわけです。
一本とってやろうと企んだママと旦那のほうが、逆に一本とられるかたちとなってしまい、結果的にメイドの女性は無罪放免、少しばかりの金を握らされたうえ、家から放り出されました。もちろん「L」での仕事も解雇されました。

職を失ったそのフィリピン人女性は、そのあとしばらくして、「L」と同じN町にあるフィリピンパブ「P」でホステスとして働き始めたのですが、ここから、のちに起こるある事件へとつながっていくのです。

フィリピンパブは健全な空間

外国人クラブというと、ちょっと怪しい、危ないイメージを持っている人は少なくないと思います。実際、怪しい裏人脈が店の経営をバックアップしていることがありますし、店内で危険な行為、いかがわしい行為がおこなわれている場合もあります。

(私のコラム『ここだけの話…。関係者が語る韓国クラブの裏側』の中で紹介しています)。

ただし、外国人クラブの中でも、フィリピンパブだけは比較的健全な場所だと、私は思っています。韓国クラブや中国人クラブだと、店によっては風俗まがいのことがおこなわれていたりもしますが、フィリピンパブでは、そういう光景はほとんど見られません。

フィリピンパブの場合、あるていどキャパシティのある店だと必ずといっていいほどショータイムが設けられていて、女の子が客の前で歌ったり踊ったりしてくれます。ノリのいい客だと、女の子といっしょに踊る人もいます。たまにフィーバーしすぎた女の子が下着姿になったり、ブラジャーをはずしてストリップのような展開になってしまうことはありますが、あくまで健全なショーの範疇です。

ただし、ごくまれに「俺は陽性だ!」と言って新型コロナウイルスをまき散らす厄介な客が来ることも無いとはいえないので、そのときはご注意を。

フィリピンパブというのは基本的に陽気でハイテンションな空間なので、客とホステスがソファーで身を寄せ合ってネチネチする光景はあまり見られません。
同じクラブでも、飲み屋ではなくダンスクラブに来たときのような遊び方をするのが、フィリピンパブの醍醐味なのだと思います。

しかしながら、フィリピンパブに裏人脈が一切かかわっていないのかというと、そうではありません。ケツ持ちのヤクザが付いていることもあれば、ママやホステスが反社会的勢力と通じていることは多々あります。中でも典型的なのが、人身売買ブローカーの存在です。

人身売買のブローカー

日本で水商売に従事しているフィリピン人女性の多くが、現地のブローカーを通じて来日します。現在は東南アジア諸国への留学ビザの発行が以前より緩和されており、学生という資格で来日したあと、水商売や風俗稼業に移る女性も中にはいますが、まだまだ多くの場合がブローカー経由です。日本へ出稼ぎに来る女性たちのことを「ジャパ行きさん」と呼んだ時代から、ほとんど変わっていないのが現状のようです。

フィリピン人女性の来日を手配する現地ブローカーというのは、その多くが日本の暴力団関係者だと言われています。交渉役や通訳として現地人があいだに入ることはありますが、ブローカー業務を仕切っているのは日本の暴力団関係者です。

彼らがおこなっているのは、れっきとした人身売買です。表向きは渡航コンサルタントのような顔をしていますが、来日希望の女性たちの親や兄弟に金銭を支払い、女性たちを買い取っているのです。人道に反する紛れもない犯罪行為ですが、こういったことは当たり前のようにおこなわれているのです。

スキンヘッドの男

前出の「P」の他にも、私が知っているだけで6軒のフィリピンパブがN町には存在します。それらすべての店舗に、じつは同じブローカーが関わっています。オオタ(仮名)という60代前半くらいのスキンヘッドの男で、元ヤクザです。表向きはカタギの商売をしていますが、ブローカー業務で相当な収入を得ていることはほぼ間違いないと思われます。

オオタは日本国内でフィリピン人女性の受け入れ役を担っている人物で、各店舗のママや経営者と交渉し、女の子に仕事を割り振ることもしているようです。自身で店を経営しているわけではありませんが、自分が気に入った女の子のパトロンになり、彼女たちが独立して店をオープンするときなどは出資者となり、経営にも口を出します。もちろん、お金だけでなく体の関係でも彼女たちとつながっています。

オオタが関わっているのはN町の店ばかりではありません。大阪府下全域で手広くやっているようです。自分が関わっている店にはときどき顔を見せているようですから、日頃からあちこちのフィリピンパブに出入りしている客なら、一度くらいはどこかの店でオオタを見かけているかもしれません。また、ママやホステスの誕生日、店の周年のときには必ずオオタの名前で花が届き、あちこちの店で彼からの祝いの花を見かけることがあります。

私は以前、親戚が営む酒屋で働いていたことがあり、N町のフィリピンパブにも配達に行っていました。そこでオオタとも面識を持つようになったのですが、かなり怖い人物でした。いかにもヤクザっぽい外見をしているわけではないのですが、話し方や仕草すべてが暴力的で威圧的でした。

フィリピン人の女の子たちに対しても暴言を吐いたり暴力をふるう場面を目撃したことが何度もありました。足や尻を蹴とばされたり、酒のボトルで頭を小突かれたり、ビール瓶を投げつけられたりしていました。

納品の際、ママではなくオオタが支払いをすることが何度かあったのですが、いつも財布は持ち歩かないのか、ポケットからくしゃくしゃになった紙幣を引っ張り出してきて、ろくに数えもせず、ゴミくずでも捨てるように私の前に投げつけてきました。

口から出る言葉はすべて暴言です。こちらが何かミスをしたとか、何か落ち度があったわけではなくても、暴言を吐いてくるのです。存在そのものが暴力のような人物でした。一度、それを気にしたママが「あの人のこといつもごめんね」と謝ってくれたことがありました。

人身売買に関わるような人物など、やはりまともではありません。暴力団関係者ばかりだというのもうなずけます。
そのオオタですが、先に述べた「韓国クラブvsフィリピンパブ」の構図の中にしっかり入っていて、のちに起きる事件にもからんでくるのです。

フィリピン人を嫌う男

『【全員裏稼業】ヤクザ、闇金、売春、悪徳行政書士。韓国クラブの裏側に跋扈する怪しい人脈!』には、「L」のママの愛人である闇金業者のモリオカ(仮名)という人物が登場します。

このモリオカという男は、じつはフィリピン人の女が大嫌いなのです。韓国クラブ「L」にはフィリピン人ホステスも在籍していましたが、そのことを彼はあまり良く思っていなかったようで、ことあるごとに、「フィリピン人を使うな!韓国クラブなんやから韓国人だけにせえ!」とママに口うるさく言っていたと聞きます。

しかしママとしては、フィリピン人ホステスを〝売春要員〟として置いておきたかったようです。韓国人女性の中には東南アジア系の人種を見下す人がけっこういて、「L」のママのようにフィリピン人女性をメイドとして雇う例も少なくありません。

「L」のママは客を引き留めておくため、店に積極的に通わせるために、フィリピン人女性に売春をさせていた事実があります。「L」には韓国人とフィリピン人の他に、中国人と日本人も在籍していましたが(多国籍クラブでした)、ママからの命令で客と売春をさせられていたのはフィリピン人だけだったと聞きます。そんなこともあって、「L」で働くのを嫌がるフィリピン人女性もけっこういたようです。

モリオカは「L」へ来ると、フィリピン人ホステスを無下に扱ったり、嫌がることを平気でしていました。私もその現場を目撃したことがありました。モリオカはフィリピン人女性にわいせつな行為をし、相手が嫌な顔をしたり何か言い返したりすると、罵声を浴びせたり、突き飛ばしたりしていました。そんなモリオカの言動をたしなめることができるのは愛人であるママだけで、目の前で見ているマスターもただ苦笑いを浮かべているだけでした。

あるときちょっとした事件が起きました。
モリオカが座っているボックスに、ヘルプで新入りの20歳のフィリピン人ホステスが来たのですが、その女の子がモリオカの嫌がらせに耐えかねて、グラスの中身をモリオカの顔にぶっかけてしまったのです。

モリオカは激高し、その新人ホステスに強烈な平手打ちを喰らわせました。ママとマスターがすぐに止めに入りましたが、モリオカの怒りは治まらず、怒声を上げながら店から出て行ってしまいました。

その事件がもとでママとの関係もぎくしゃくしてしまい、それ以来モリオカは「L」に姿を見せなくなってしまったのです。

警官の訪問

モリオカが「L」に姿を見せなくなってしばらく経ったある日の夕方、二人の私服警官が「L」を訪問してきました。女の子はまだ誰も出勤してきておらず、マスターがひとりで開店準備をしていました。

「この店は外国人を多く雇ってらっしゃるそうですね?」
年配の警官がマスターに聞いたそうです。
「そうですが、何か事件でもありましたか?」
マスターが聞き返すと、「いえいえ、ちょっと巡回に来ただけです。失礼しました」と言って店から出て行きました。

そのあと、年配の警官は店のドアから少し離れた場所に立ち、もうひとりの若いほうの警官はビルの1階へと降りていきました。そして、出勤してくる外国人女性にひとりずつ声をかけ、身分証の提示を求めたのです。
しかもどういうわけか、韓国人や中国人は素通りできて、フィリピン人だけが身分証の提示を求められたのです。

その様子を見たマスターは、すぐにママに連絡を入れました。
そしてマスターから連絡を受けたママは、慌てて、例の新入りの20歳のフィリピン人女性に電話をかけ、今日は出勤してくるなと伝えたのです。じつは彼女は在留資格を喪失している不法残留者で、ママもそれを承知のうえで雇っていたのです。
もし連絡が間に合わず、新入りのフィリピン人女性が出勤してきていたら、警察は放っておかなかったはずです。

じつは、あとになってわかったことですが、「L」が不法残留のフィリピン人を雇っていると警察に通報したのは、闇金業者のモリオカだったのです。

モリオカの悪徳

店に警察が来たことで、ママは腹の虫が治まらなかったといいます。というのも、警察に通報したのは、あのメイドのフィリピン人の仕業に違いないと思い込んでいたからです。
自分の愛人であるモリオカが通報したことなど露知らず、ママは「あのメイドがチクりやがった!」と息巻いていたそうです。

「やられたらやり返す」のが、彼女たちの世界では鉄則なのでしょうか。ママはあろうことかモリオカに頼んで、フィリピンパブ「P」に不法残留者がいることを警察に通報させたのでした。

このあたりの事情は私もよく知らないのですが、ママとモリオカはすでに仲直りしていたようです。やはりママにとっても「L」にとっても、モリオカの存在は切っても切り離せないものだったのかもしれません。いいように弄ばれているとは知らずに…。

モリオカというのは恐ろしい男です。ひそかにママのことを陥れておきながら、何食わぬ顔でよりを戻し、こんどはママに頼まれて他の店とホステスをつぶしにかかるような真似を平気でするのですから。

フィリピンパブの一斉摘発

ここからはとんとん拍子に事が進んでいきます。
モリオカの通報から間もなく、フィリピンパブ「P」が摘発され、不法残留だった元メイドの女性と、それを知って雇っていた「P」のママが逮捕されました。

「P」はその後、べつのフィリピン人女性をママとして迎え、営業を再開。前任のママは水商売から足を洗い、旅行会社を立ち上げたと聞いています。このママには以前から金回りのいいパトロンがついていて、フィリピン国内に複数の不動産物件を所有するなど、けっこう羽振りのいい生活をしていましたから、いつまでも水商売にしがみついている必要はなかったのでしょう。

それから一年もしないうちに、N町でまたべつのフィリピンパブが摘発されたと思うと、それと連鎖するかのように、大阪府下のあちこちでフィリピンパブやフィリピン人が在籍するバーなどが当局の手入れを受ける事態となりました。

そのような事態に業を煮やしたのは、人身売買ブローカーのオオタでした。
自分の息のかかった店が次々と摘発されていくことを不審に思ったオオタは、フィリピン人ホステスやN町周辺の業界関係者から話を聞き出し、「L」のママにたどり着いたのでした。

報復

「L」のママはフィリピン人ホステスを売春要員として雇い、少しでも気に入らないことがあるとクビにし、場合によっては不法残留者を警察に突き出すことまでする。そんな噂がオオタに耳に入ったのです。
おそらく、元メイド女性の周辺にいたフィリピン人ホステスたちのあいだから出た話だと思うのですが、少し歪曲されて伝わったようです。モリオカのことは、この時点ではオオタは把握していなかったのかもしれません。

このあとのことは、『【全員裏稼業】ヤクザ、闇金、売春、悪徳行政書士。韓国クラブの裏側に跋扈する怪しい人脈!』の中でも少し触れました。

韓国クラブ「L」はママ派とチーママ派のあいだで内部分裂し、それぞれがN町界隈で新店をオープンさせます(ママとチーママの仲は以前からかなり険悪だったようです)。

新店のオープンから間もなく、ママ派の店が警察の摘発を受け、不法残留のホステス2名と経営者であるママが逮捕されました。この中には、モリオカとトラブルになった例の新入りフィリピン人ホステスも含まれていました。

当初、チーママ派がママ派をつぶしにかかったのではないかと私は考えていましたが、どうやらそうとも言い切れない事実が、最近になってわかってきました。

チーママ派の店が入っているビルというのが、オオタの息がかかった不動産業者が管理している物件だったのです。
さらに、オオタが出資しているショットバーのフィリピン人ママとホステスが、チーママ派の店に頻繁に飲みに来ていることもわかってきました。

従来、韓国クラブの経営者が、フィリピン人経営者やそのバックにいる人脈と懇意になることはほとんどないと聞きます。
しかし、互いに「L」のママのことをよく思っていない者どうしが出会えば、それまでまったくつながりのなかった間柄であっても、もしかしたら手を組むことがあるかもしれません。

現在

摘発後、ママ派の店は店名をリニューアルして、同じ場所で営業を再開させました。
大阪の北新地でホステスをしていたという韓国人女性を新たにママとして迎え、前任だったママは店には顔を出さず、経営者という立場に甘んじているようです。

最近ちょっと小耳にはさんだ話では、元「L」のママと元ヤクザの旦那は正式には結婚しておらず、あくまで内縁関係だということがわかりました。旦那は三度の離婚歴があり、現在も複数の愛人がいるそうです。

ふたりのあいだには娘がひとりいるのですが、その娘がもう少し大きくなって手がかからなくなった頃には、自分は家から追い出されるのではないかと、元「L」のママは不安を口にしているということです。

ただ、旦那からはマンション2棟を譲渡されているそうですから、仮に家から放り出されたとしても、生活していくには困らないだけの収入は保証されているのではないでしょうか。
また、昨年の夏から健康食品やコスメの輸入販売(ネズミ講)も始めたそうです。これには、とある韓国クラブのママやその知人男性もからんでくるのですが、その話はまたべつの機会にしてみたいと思います。

現在、ママ派、チーママ派、オオタそれぞれの周辺にこれといって目立った動きはありませんが、いつ何時、新たな事件が勃発するかわかりません。今後も引き続き注視していきたいと思います。

なお、モリオカは、ママ派の店が摘発された直後から忽然と姿を消しており、そのことについて関係者に尋ねてみましたが、みな本当に何も知らないのか、あるいは何か理由があって口を閉ざしているのか、話を聞き出すことができませんでした。

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当コラムコーナーは、実話もフィクションも入り混じっています。読み物エンターテイメントとしてお楽しみいただく目的で掲載しており、記事の行為を推奨したり、犯罪を助長するものではありません。

この記事を書いた人

なかぞの

大阪府生まれ。22歳で文芸同人誌に参加。文学・アート系雑誌での新人賞入選をきっかけに作家業をスタート。塾講師、酒屋の配達員、デリヘルの事務スタッフなど様々な職を転々としたのち、現在はフリーライターとして活動中。足を踏み入れるとスリルを味わえそうな怪しい街並み、怪しいビルの風俗店を探し歩いている。

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