ナマ中出しを強制してくるデリヘル店長って、存在します？（40話）

神様はまだわたしの味方だった

「あれおかしいな、何度かけても常連さんが電話に出ないや……」
 
店長がイライラしたように、そうつぶやきます。わたしが「ド変態常連、出るな！出るな！」と内心で念じていたのが神様に聞き届けられたのでしょうか！！
 
そりゃ、イヤですよ。道玄坂みたいな人の多いところを、こんなパンツ丸出し姿でおっさんにいやらしく触られながら歩いていたら、まごうことなき公然わいせつです。知り合いに見られても即死です。

本番推奨のデリヘル店長って、あり？？

「まあ座ってて。他のお客さんにも電話してみるから」
 
ソファさえもないので、デスクのすぐ後ろに置かれたベッドの端に腰を下ろしました。そして、ふと気づきました。なぜここが待機所なのに、ひとりも女の子が出勤してこないのだろう？
 
もっとおかしいのは、普通デリヘルってお客様のほうから電話がかかってくるはずなのに、ここに来てから一回も鳴っていません。どうしてオーナー店長が、みずから電話をかけて営業しているのでしょう？
 
そんな疑問が頭をもたげてきた頃、店長が電話をかける合間にわたしに向かってこう言いました。
 
「あ、ピルは飲んでるよね？」
 
「いえ、ずっとデリヘルなので特に飲んでいませんが」
 
すると、店長は信じられないことを言い放ったのです。
 
「ウチでは、ナマ中出ししないと稼げないよ。女の子みんなやってるよ」
 
ナマ中出しを強要してくるデリヘル店長って……そんなの、アリ？！そして、他の女の子なんてどこにおるねん～！！絶対おらんやろ！

とうとう最悪の事態に

もう帰宅することしか考えられなくなってしまった百花繚乱ですが、身分証明書や個人情報を渡している手前、帰ると言って逆上されるのも恐ろしかったのです。
 
それに、あちらはがっちりとした体格の男性。こちらは丸腰（マイクロミニスカート着用）の女ひとりです。殴られたりしたら、勝ち目はありません。
 
もう誰でもいいから、スタッフさんなり女の子なりが出勤してきてくれるように、再度神様に願いまくりました。そんなに必死でお祈りしたにもかかわらず、神様はわたしのお願い事を二度は聞いてくださいませんでした。
 
店長が、ふとわたしのマイクロミニスカートの辺りに目をやります。
 
「誰も電話に出ないし、とりあえず宣材写真を撮ろうか」

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