DV男の何がいいの？暴力的な彼氏から離れられない女の精神構造

【リアルカップル とある男のワルノリ隠し撮り投稿「浮気女と最後の悪あがき」】

平成29年度におこなわれた内閣府の調査によると、交際相手から暴力被害（ドメスティックバイオレンス、いわゆるDV）を受けた経験のある女性は、およそ5人に1人だそうです。

潜在的なものも含めると、実際のDV被害人数はそれ以上の数に上り、現在でもそんな男性から離れられずに苦しんでいる女性が多数いると見られています。

ですが、彼氏からひどい扱いを受けているという女性から話を聞いたとき、こんなふうに思ったことはありませんか？

「なんでそんな男と別れないの？」

「そんな奴からは逃げちゃえばいいじゃん」

今回は、DVをする男性から離れられない女性の心理について解説していきます。

あなたもしてませんか？身近なDV

DVと聞くと真っ先に、殴る・蹴る・暴言を吐くなど、相手を直接傷つける行為が頭に浮かびますが、実際のDVは、そんな分かりやすいものだけではありません。

例を挙げるならば大声で怒鳴って恐怖を与えたり、束縛で行動を制限したり、セックスを強要したり、お金を借りたのに返さなかったり…。

いくら恋人同士といっても、相手が嫌だと感じることはすべてDVになる可能性があります。

さらに、恋愛経験がまだまだ少ない女性の場合、たとえDV被害に遭っても「このくらいは普通なのかも」と受け入れてしまいがち。

叩かれても蹴られても、「喧嘩をしていた最中のことだから仕方がない」と、思いこまされてしまうのです。

行動を監視され、彼以外の人間関係をすべて断たれるほど束縛されても「彼はこんなに私のことが好きなんだ」と思いこみ、それが異常なことだと気づかないといったケースもあります。

このように、される側が「これはDVなんだ」と理解せずに彼氏からの暴力を受け入れている場合は、別れたいという気持ちになることはほとんどないでしょう。

離れられない、ではなく、離れたくない、という心理

それでは、嫌だと感じることを日常的にされていて、それが異常だという認識もあるのに、その男性から離れられない女性がいるのはなぜなのでしょうか？

こちらのパターンに関しては、共依存やストックホルム症候群など、いろいろな専門家たちが難しい言葉で考察をしていますが、ひとことで言ってしまえば、「別れたくない」からです。

「嫌なのに別れたくないというのは矛盾している！」と思う人もいるかもしれませんが、「嫌なところはあるけれど、別れるよりはずっとマシ」と言い換えると、理解しやすいでしょう。

「もしも別れたらひとりぼっちになっちゃう」

「私がいなくなったら彼はもっとダメになる」

「別れるなんて言い出したら何をされるか分からなくて怖い」

これらが、DVをする男性と付き合い続けている女性が使いがちな言葉です。

「別れたら今より悪い状況になる」と思いこまされていることが、よく分かりますよね。

傷ついている・つらい・別れたいと言いながら、実際に別れようとはしない女性は、本心では「今より悪い状況にしたくない」＝「彼と別れたくない」と思っているのです。

彼氏にDVされてるらしい…そんな女性を見たら

もしもあなたが、DVをする男性と付き合っている女性がいることに気づいたら。そんな女性を好きになってしまったら。

そのときどうするかは、あなたの気持ち次第です。

自分を犠牲にしてでも助けたい

その女性が心から大事で、自分の時間や金銭を犠牲にしてでも助けたいと思うのであれば、彼女の話をじっくり聞いてあげるところからスタートしましょう。

DVの被害者女性は、無理にその男性から引きはがしても、前述の「彼と別れたら状況が悪くなる」という思い込みのせいで、男性の元に戻ってしまう可能性があります。

まずは彼女の中の「彼しかいない」、「彼と別れたら今より悪くなる」という思い込みを取り除くことが重要です。

「彼と別れるという選択肢もある」

「彼と別れることによるメリットもある」

「恋人同士なら、相手を傷つけず、大事にしようと努力するのが普通」

などと、押しつけがましくならないようにやんわりと伝え続ければ、彼女はDV男性との別れを選択する日が来るかもしれません。

そうなったら、DV被害者を救済するための特定非営利活動法人（NPO）などに相談しながら、彼女がDV男性から一刻も早く離れられるよう、転居を手伝うなどの支援をしましょう。

もちろんその過程で、DV男性にあなたが危害を加えられる覚悟を持つことも必要です。

助けたいが自分を犠牲にはしたくない

「自分を犠牲にしてまで助けたいとは思わないけれど、なんとなく見過ごせない」という場合は、DV被害者救済のNPOがあることをそれとなく教えておく程度にとどめましょう。

それ以降は、その女性とは個人的に関わらないようにしてください。

連絡を取ったことが原因で、女性もあなたも、DV男性から危害を受ける可能性がありますし、中途半端な優しさでは根本的な解決にはなりません。

そのDV被害者女性を最後まで助けきって面倒を見る覚悟がないなら、最初から手を出さないのが優しさだと心得ておきましょう。

離れられない理由は彼女の深層心理の中にある

どんなことをされても離れられないのは、「別れるよりは今の方がマシ」という気持ちがあるからです。

それは、別れたら住む場所がなくなったり生活費が足りなくなったりする（DV男性と同棲をしている場合）などの事情があるパターンもあれば、単なる思い込みに過ぎないこともあります。

どちらにせよ、DVをされた被害者女性には、そう考えてしまうだけの経験や、複雑な感情があることを知って、「そんなに嫌なら今すぐ別れればいいのに」と安易に言ってしまうことのないように思いやりを持っていきたいものですね。

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