【実録風俗業界裏話】デリヘルのドライバーについて
面接に来たモデルの様な女性は超キツイ性格だった
本店をオープンして最初の週に、スカウトマンから出稼ぎとして期間限定で紹介されたその女性は、まるでモデル雑誌から飛び出してきたようなビジュアル。
整った顔立ちと華奢とも言える細身な体に、Gカップという天然の巨乳を持った、まさに男のロマンが詰め込まれた体。
どんな男でも彼女には絶対に反応してしまうだろう。
だが彼女にはたった一つ、受け入れられない要素があった。
それはキツ過ぎる性格。
面接室から出た彼女の通り道に立っていた大東に向かって
「邪魔なんですけど」
とドスの効いた低い声で不機嫌そうに言葉を発する。
大東は慌てて「あっすいません…!」と道を譲った。
…そう、このドギツイ性格の新人こそ、ヒナコなのである。
数日経ってもブスッとした表情は治らない
ヒナコの性格のキツさは、仕事にまではっきりと出ていた。
迎えの車が遅れたり、伝える料金に間違いがあれば、容赦なくスタッフにブチギレ。
まぁそんな基本的なことをミスするスタッフも悪いのだが…。
それに対してブチギレるキャストなんて珍しいものだから、私を除く全てのスタッフは彼女との触れ合いを避けていた。
彼女からの電話が掛かってくれば誰が出るかの擦り付け合い、彼女が事務所へやってきそうなるとトイレへと逃げ込む者。
当の私はというと、彼女に関わる仕事で幸いミスを出していなかったため、標的になることは無かった。
だが、給与の清算時などに顔を合わせる度にあからさまにブスっとした表情で給料を受け取ろうとする。
今日、私は乱暴に給与袋を取ろうとした彼女の手をパッと掴み、目を見据えて
「ヒナコさん。仕事終わりにはちゃんと挨拶する様にしましょう。お疲れ様でした」と、言葉をかけた。
いきなりそんなことをされたことに驚いたのか、ヒナコは一瞬ビクッと体を震わせたがすぐに我に返り「チッ」と軽く舌打ちをした後
『お疲れ様でした』と、小さな声で挨拶したのだった。
普段の態度からは考えられない凄まじい人気
私が彼女との関わりを避けなかったのは、別に彼女からキレられる要素がないからというワケでは無い。
彼女はあれだけ店では悪態をついているのに、お客様からのアンケートは最高の評価ばかりだったのが気になっていたからだ。
確かに見た目は芸能人レベルの素晴らしいビジュアルだが、もし店で見せている様な態度を接客でも出していれば、評価は最悪になるに決まっている。
なのに最高の評価を得ていると言うのは、間違いなくお客様への接客はキチンとしているということ。
私はその真意を確かめるために、彼女との距離を縮めようと邁進するのだった。
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